第55回社労士合格者の勉強ブログ

第55回社会保険労務士試験に合格しました。勉強方法の振り返りを書いていきます。

(雇用保険法)「移転費」と「広域求職活動費」について 周回学習の例

 

社労士試験全般に言えることですが、1周の学習で完璧に仕上げようとするのは無謀です。

私も、全体を何周もする中で、知識に厚みがついていく感覚がありました。

 

雇用保険法の給付で似たような給付として「移転費」と「広域求職活動費」がありますが、この例でいうと

 

まずは

「移転費」→就職が決まった人が、転居する際の、引越し代や交通費等の補助

「広域求職活動費」→求職活動中の人が、遠方で面接を受けたりする際の交通費や宿泊費の補助

 

くらいのイメージを最低限押さえます。金額や手続き等についてはざっくり見ておき、とにかく覚えきろうとせずに先に進むことが大事です。

 

後の2周目、3周目の勉強で、「離職理由による給付制限期間中でも対象になる」とか「移転費は交通費(鉄道賃、船賃、航空賃、車賃)+移転料+着後手当、広域求職活動費は交通費(同上)+宿泊料」等々の個別の論点を押さえていきます。

 

できるだけ、暗記でなく「理解」に努めることが重要です。

上の論点でいうと、

前者は、給付制限は求職者給付の受給目当てで離職する人が出てくるのを防止するための規定であるところ、就職促進給付は制限しないほうが早期の就職に資するからだと理解で押さえられます。

後者は、移転費は就職が決まった人が受けるから、交通費に加え引越し代に相当する移転料、当面の費用の補助である着後手当が支給される。広域求職活動費は、遠方での求職活動のために受けるから、交通費に加え宿泊料が支給される。

というように、理屈で押さえれば、苦しい暗記に頼らずに済みますし、例えば択一でこれらを引っ掛ける問題が出題されても誤答するおそれが減ります。

 

このように、回数を重ねて理解しながら骨格に肉付けしていく、知識に厚みをつけていく、というイメージが重要です。

 

直前期には暗記も必要です。

金額や、請求期限等の数字もしっかり押さえましょう。

暗記の方法は読む・書く・単語カードなど自分にあったやり方で。

 

苦しければ、無理やり理屈をつけるやり方もアリかと思います。

例えば、移転費の請求期限は1か月以内広域求職活動費は10日以内です。

雇用保険法全体で1か月以内という請求期限は多いので、移転費を個別に覚える必要はないかもしれません。むしろ他のものを押さえ、それ以外は1か月という対応です。

広域求職活動費が10日以内と厳しい理由として、「広域求職活動費は活動の結果採用されなくても支給されるので、不正が起きやすいため、不正防止のため厳しくなっている」と私が勝手に理屈をつけました間違っている可能性は大いにあります。しかし、この理屈を持っていれば、請求期限が移転費や他の給付に比べて短いことを思い出しやすくなります。